第36回現音作曲新人賞受賞の言葉〜柴山真太朗


第36回現音作曲新人賞受賞:柴山真太朗

Vn松岡麻衣子・甲斐史子、Va般若佳子、Vc山澤慧、Cond石川星太郎

この度は、第36回現音作曲新人賞を受賞させていただき、大変嬉しく光栄に思っています。また、このような機会で様々な方の作品と合わせて演奏して頂いたのも大変貴重な体験となりました。

演奏もとても素晴らしく、リハーサルで真摯に取り組んでくださった指揮の石川星太郎さん、素晴らしい演奏をして頂いた松岡麻衣子さん、甲斐史子さん、般若佳子さん、山澤慧さんにこの場をお借りして改めてお礼申し上げたいと思います。

今回の作品の創作は、テーマである「新しさとは何か」という問いかけへの答えを自分なりに編み出すことから始まりました。その上で、自分が関心を持っている視点を十分に発揮して音楽を作り出すことができ、それが結果として満足のいく物になったと自負していました。

受賞作《Turning Tuning》は、運指とポジションで音を指定し、音符を使わないTAB譜によって書かれた曲です。「新しさとは何か」という問いに全力で応えるために、自分のチェリストとしての知見を最大限に活かした曲にしようと考えた結果です。弦楽器が曲中にどんどんチューニングを変える、というアイデアもかねてから実現したいと思っていて、今回の曲のコンセプトに合致したので使用しました。今作を構成する6つのセクションは「回す、巻く」という行為に結びついたテーマを持っています(ゼンマイ式おもちゃ、ガスコンロ、など)。作曲の際に意識したのは、それらのアイデアが次々に移り変わり、まさに映写機を回すことによって物語を投影するかのごとく、どんどん違う世界に連れて行ってくれるような音楽でした。後に皆様に感想を頂いた中で、様々な方にその思いがうまく伝わっていたと感じられたのが何よりでした。

自分としては、今回のコンサートが学校などの外で演奏して頂ける初めての機会だったので、とても新鮮な気持ちでいっぱいでした。これからもこの貴重な体験を胸に、より邁進し、皆様に面白い音楽を届けられたらと思っています。

ありがとうございました。

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