松平頼曉

作曲家、生物物理学者 (1931~)。松平頼則 (1907~2001)の一人息子として東京に生まれる。14 歳のころ「科学と、情念のみ 4 4 に依存しない作曲の可能性」に関心をもち、東京都立大学理学部生物学科に進学。1956年、下山一二三ら頼則の弟子とともに「グループ20.5」を結成。 1958年から立教大学理学部で教え、1965年に東京都立大学で理学博士号取得、立教大学教授を1996年まで務めた。総音列主義を試みた後、1961~62年の一柳慧の帰国およびジョン・ケージの来日を経て不確定性に関心を寄せ、電子音楽《トランジェント ’64》(1964)を発表。1960 年代後半、アメリカでロバート・ラウシェンバーグの「コンバイン・ペインティング」に接し、引用を実践。《アークのためのコヘレンシー》(1976)以降、総音程音列を反復的に用いる「新しい旋法性」を採りいれ、《オーケストラのための「尖度 I」》(1982)では新しい旋法性にもとづく「ピッチ・インターヴァル技法」を初め て厳格な仕方で導入した。1980年、《マリンバ とオーケストラのための「オシレーション」》 (1977)で第28回尾高賞受賞。1998年、紫綬褒章受章。日本現代音楽協会(JSCM)委員長(1998~2002)、国際現代音楽協会(ISCM)名誉会員 (2008)。