競楽XI本選出場者紹介〜田中翔一朗(ピアノ)

tanaka

▼本選演奏曲
Karlheinz STOCKHAUSEN/Klavierstück V Nr.4(1954)
Luciano BERIO/Sequenza IV for piano(1965)
Karlheinz STOCKHAUSEN/Klavierstück VIII Nr.4(1954)

 

この度は本選に出場させて頂き光栄に思います。

僕が初めて現代音楽に出会ったきっかけは、中学生の時にたまたま実家の近くの図書館でブーレーズの作品集のCDを手に取ったことです。

その時、特に感銘を受けたのは、彼の「構造」第?集で、その今まで聴いたことのない音響体験や、コンクリート建築のような美学に、ただただ魅せられたことを覚えています。

様々な変遷を経て今に至りますが、僕の目標は、その作品、演奏を聴くことによって、聴かれた方がなんらかの形で、聴く前とは変わるような作品や演奏を創造、表現することです。

今回の本選では、シュトックハウゼンの(静的な)ピアノ曲Vと(動的な)ピアノ曲VIIIの間に、ベリオの「劇場的な」セクエンツァIVを挟んで演奏させて頂きます。

素晴らしい作品たちの内容がきちんと出てくるように、そして聴いて下さる方々に楽しんで頂けるように全力を尽くして行きたいと思います。

◎プロフィール
1990年生まれ、4才からピアノ、18才から作曲を始める。2013年東京藝術大学器楽科ピアノ専攻卒業。同年、同大学作曲科に入学。現在、学部2年に在籍中。これまでにピアノを鎌田百合枝、深澤亮子、植田克己、白石光隆、エヴァ・ポブウォッカ、作曲を川崎絵都夫、小鍛冶邦隆、音楽理論を土田英介、國越健二の各氏に師事。

 

▼予選演奏曲
Karlheinz STOCKHAUSEN/Klavierstück I – IV Nr.2(1952-53)
八村義夫/ピアノのための即興曲(1957)