新企画〈現音 Music of Our Time 2019〉「公募リサイタル」募集要項


〈現音 Music of Our Time 2019〉「公募リサイタル」募集要項

主催:日本現代音楽協会
後援:公益財団法人 サントリー芸術財団

日本現代音楽協会では、現代音楽のレパートリーに積極的な演奏家を支援すべく、当協会主催公演にて自身のリサイタルを企画・出演する演奏家を広く募ります。募集締め切り後に協会理事会にて審査を行い、2019年6月上旬までに二企画の採用を決定し、協会ウェブサイトで公表します。応募者の年齢、国籍は問いません。個人、団体のいずれも可能です。また、演奏分野、演奏楽器に制約はありません(電子楽器、エレクトロニクスの使用も可)。なお、応募は無料です。

●開催日時・会場
2019年11月から12月にかけて開催される当協会の音楽祭〈現音 Music of Our Time 2019〉の中で、下記の日程で行われます。

第1回公演:2019年12月3日(火)19:00開演(18:30開場)21:00終演
東京オペラシティ リサイタルホール

第2回公演:2019年12月9日(月)19:00開演(18:30開場)21:00終演
東京オペラシティ リサイタルホール

★上記のどちらの日程でも出演可能なことが応募の条件となります。

●会場費
上記二公演とも、演奏会当日の午後・夜間枠の会場費を協会が負担します。

●制作費補助
上記二公演とも演奏会制作費補助として、協会より50,000円を提供します。

●チラシとプログラム冊子の制作
〈現音 Music of Our Time 2019〉の共通チラシ、ならびに共通プログラム冊子を協会が用意し、かつ制作費と印刷費を負担します。

●その他の経費
著作権料と会場付帯設備費は出演者が負担して下さい。また楽器借用料(ピアノを含む)、楽器調律料、楽器運搬費も出演者の負担となり、それらに必要な諸手配は出演者が行って下さい。

●プログラムの条件
(1) 原則として、1945年以降に作曲された作品で、2時間内の演奏会(休憩を含む)を企画・構成して下さい。ただし企画の趣旨に沿うものであれば、1945年以前に書かれた作品を若干含む事も可とします。
(2) 初演の作品を1曲以上含めて下さい。(海外で初演された曲の)日本初演も可とします。なお、新作を作曲家に委嘱する場合は、出演者が用意するものとします。
(3) プログラムの曲目の少なくとも3分の1以上を日本人作品とします(できれば2分の1以上が望ましい)。

●チケットの券売と収入について
入場料は3,000円です。出演者には特にチケットノルマは課せられませんが、極力、券売・集客にご協力下さい。なお、リサイタルで得られたチケット収入は、出演者がその3分の1、協会がその3分の2を収めるものとし、別途に出演料は発生しません。

●応募手続き
2019年4月1日(月)~26日(金)17:00必着です。郵送または宅配便による送付のみとします。以下の書類(書式自由)と資料をまとめたものをお送り下さい。

1 . a: 応募者氏名、もしくは応募団体名とその代表者氏名 b: 応募者(応募団体代表者)の住所、電話番号、Eメールアドレス、FAX番号
2. 応募者(応募団体)の演奏活動実績を中心としたプロフィール
3. 応募者(応募団体)による近年の演奏の録画データ(2曲以上)
※1945年以降に作曲された作品の演奏としますが、リサイタルで演奏を予定している作品以外でも構いません。なお、録画データの提出が困難な場合のみ、録音データでも可とします。
4. リサイタルのサブタイトルと、企画・構成の趣旨を説明したもの
5. リサイタルの全演目と各曲の演奏時間
※未定は一切不可とします。

●応募先・問合わせ先
〒141-0031 東京都品川区西五反田7-19-6-2F
日本現代音楽協会(国際現代音楽協会日本支部)
TEL: 03-6417-0393(平日10:00-17:00)
E-mail: 80th@jscm.net

競楽XIII本選出場者紹介〜薬師寺典子(ソプラノ)


Photo by Ayane Shindo

▼本選演奏曲
Henri POUSSEUR/Mnémosyne(1968)
Luciano BERIO/Sequenza III(1965)
日野原 秀彦/箴言集とやさいたち〜藤富保男の詞と詩による〜(2015)

プッスール《Mnémosyne》はギリシャ神話の記憶の女神の名前です。ドイツ語のテキストが入れ替わる度にフレーズが美しく変化していきます。

私達は意味のない印である
私達は無痛である、そして
言葉をほとんど異国で失ってしまった
(Text : Friedrich Hölderlin)

ベリオの《Sequenza III》は、Give me a few words →gi/ me/ woと分解された言葉と感情が極限の部分で接触する、とても情熱的な作品です。

我々にいくつかの言葉をくれ
心配事無しに日が暮れないうちに
家を建てるための真実を
女が歌えるように
(Text : Markus Kutter)

日野原先生の《箴言集とやさいたち〜藤富保男の詞と詩による〜》は、言葉を使用する人の教訓となる箴言集と、やさいたちの愛らしい響きが交互に綴られる、とてもシュールで魅力的な作品です。
心を込めて歌います。お楽しみ頂けたら幸いです。

◎プロフィール
東京芸術大学声楽科卒業。ベルギー政府給費奨学金、野村財団奨学金を得てベルギー留学。ブリュッセル王立音楽院修士課程修了。リエージュ王立歌劇場ラヴェル「子供と魔法」子供役、ロンドンにてモンテヴェルディ「ポッペアの戴冠」ヴィルトゥ役、アルスムジカ現代音楽祭など数々のオペラとコンサートに出演。これまでに玉木豊、マリアンヌ・プッスール、平山美智子、櫻田亮、ジュゼッペ・サッバティーニの各氏に師事。18/19年度イクトゥスアカデミー生。

▼予選演奏曲
Morton FELDMAN/Only(1976)
Georges APERGHIS/PUB 1(2002)
Georges APERGHIS/PUB 2(2002)

競楽XIII本選出場者紹介〜中村栄宏(リコーダー)


▼本選演奏曲
細川 俊夫/息の歌(1997)
石井 眞木/ブラック インテンション(1975)

「リコーダー」どんなイメージをお持ちですか? 多くの方は小学校で使う教育楽器、古楽がお好きな方は17~18世紀に活躍した楽器というイメージをお持ちかと思います。いずれにせよ日本人ほとんどが吹いたことがある楽器にも関わらず、知られざる魅力がたくさんある楽器であることは間違いありません。
音楽の異種格闘技戦ともいえる“競楽”本選において、初のリコーダー奏者として演奏することができて大変光栄です。
リコーダーのための現代音楽においては、日本人作曲家による作品が世界的に有名です。現代音楽が盛んなアムステルダムでは、古楽と同様の比率でこれらの作品を演奏することが必須とされます。《ブラック インテンション》は昔から多くのリコーダー奏者によって演奏されてきた大切なレパートリー、《息の歌》は新しい可能性を示した作品としてリコーダー奏者にも取り上げられつつある作品です。リコーダーの世界の中でもより見る機会の少ない現代音楽を通じて、この楽器のもつ大きな可能性を少しでも感じていただけると幸いです。

◎プロフィール
三重県桑名市出身。東京理科大学大学院工学研究科電気工学専攻修了。リコーダーの経歴を生かしソフトバンク株式会社にエンジニアとして入社。会社員と演奏活動の両立を続けるも、音楽家へ転向のため退社。岡田文化財団、三重県国際交流財団の助成を受け、オランダ・アムステルダム音楽院リコーダー専攻在学中。リコーダーをE・ボスグラーフ、J・イザック、W・v・ハワヴェ、日置美知代の各氏に師事。音楽理論を土田京子氏に師事。

▼予選演奏曲
中村 斉/バスリコーダーのための ムーブメント(1993)
Isang YUN/中国の絵(1993)より 3. 猿回し
Louis ANDRIESSEN/ENDE(1981)

競楽XIII本選出場者紹介〜前田啓太(打楽器)


▼本選演奏曲
松村 禎三/ヴィブラフォンのために〜三橋鷹女の俳句によせて〜(2002)

打楽器で構成されるコンサートを初めて訪れたのは、2002年に開催された「吉原すみれパーカッションリサイタル」でした。
このコンサートをきっかけに私は打楽器奏者を志しました。
その時初演された曲の一つが松村禎三氏作曲の《ヴィブラフォンのために〜三橋鷹女の俳句によせて〜》です。
奥深い響きと鬼気迫る迫力を合わせ持ったこの作品が生み出す空気は私を興奮させ、今でも鮮明に覚えています。
4年前に師の吉原すみれ氏から、現代音楽発展に貢献する意志を受け継ぐようお言葉をいただきました。そしてその意志を象徴する代表曲であり、私の原点とも言えるこの作品を現代音楽演奏コンクールの場にて演奏できることはとても光栄です。
私が感激した空気をご来場いただいた皆様にも味わっていただけると嬉しく思います。

◎プロフィール
富山県出身。武蔵野音楽大学卒業。ドイツ国立カールスルーエ音楽大学へ留学。同大学大学院修士課程にて満場一致の最優秀の成績を得て帰国。2011年バーデン文化財団主催の国際音楽コンクール「Kulturfonds Baden Wettbewerb」第1位受賞。第31回日本管打楽器コンクール・パーカッション部門第2位受賞。2017年Studio N.A.Tより打楽器独奏によるCD『I Ching』をリリース。

▼予選演奏曲
山口 恭範/Conundrum(1997)

競楽XIII本選出場者紹介〜池永健二(打楽器)


▼本選演奏曲
Kevin VOLANS/She Who Sleeps with a Small Blanket(1985)

本日はケヴィン・ヴォランズ(1949-)作曲の《She Who Sleeps With A Small Blanket》を演奏いたします。ヴォランズは南アフリカ生まれで、作曲をドイツのK.シュトックハウゼンに師事しています。70年代中頃には[Neue Einfachheit (新しい単純性)]と呼ばれる音楽運動にも関係し、後のポスト・ミニマリズムの作曲家に影響を与えます。
1979年以降、アフリカへの記録旅行から得たアフリカの曲構成を用いた作曲技法をヨーロッパにもたらしました。
1985年に書かれた《She Who Sleeps With A Small Blanket》。私はこの作品と向き合う中で、この作品を表現するために修辞学に興味を持ち、人が話すこと、喋ることを改めて感じ直す日々を送っております。
私にとって太鼓を叩くことは、喋ること。そして、伝えること。何を伝えるか。日々少しずつ変化する自身の心や身体と向き合いながら、その答えをいつまでも、何処までも探求していける人生でありますよう願います。
今日と言う名誉ある、素敵な機会を頂けましたことに心から感謝しております。

◎プロフィール
愛知県立芸術大学を経て、同大大学院修士課程を修了。在学中より数々の演奏会、音楽祭に出演。2007年度アリオン賞奨励賞を受賞。大学院修了後、富士山の麓にて山籠り。ソリストとして自分にしか出来ない世界観を思案、創造しては全国各地で披露し、自分の感性と向き合ってきた。2014年より東京を拠点に演奏活動を本格的に始動。2015年からリサイタルシリーズを企画。これまでに打楽器 マリンバを故 何森博子、今村三明、神谷百子、佐野恭一、深町浩司、池上英樹の各氏に師事。また、打楽器の原点を肌で感じるべくアフリカを旅し、ケニアにてJean Cloud氏に手ほどきを受ける。

▼予選演奏曲
一柳 慧/独奏マリンバのための 源流(1990)