第29回現音作曲新人賞受賞の言葉〜黒田崇宏

第29回現音作曲新人賞受賞 黒田崇宏
《我々は前へ進むことしか出来ない》(2012)[編成:A-Fl, Vn, Db]

この度、第29回現音作曲新人賞を頂きました黒田崇宏と申します。

東京オペラシティという素晴らしい場所で拙作が演奏される機会を与えて下さり、さらにこのような賞を与えて下さった審査員長の佐藤眞先生をはじめ、審査員の坪能克裕先生、福士則夫先生に深く感謝を申し上げます。とても貴重な経験となりました。

演奏者の多久潤一朗さん、甲斐史子さん、溝入敬三さん、そして急遽指揮を振って下さった松尾祐孝先生には大変お世話になりました。難曲にもかかわらず真摯に取り組んで下さったことにとても感謝しています。

素晴らしい演奏者の方々によって実際に音になり、自分の想像以上の効果があったことや新しい発見があったことは大変嬉しく思いました。しかし、それと同時に自分の音楽の問題点や未熟な部分も突きつけられました。現代音楽の一線で活躍されている多く作曲家の方々は技術だけではなく、それぞれ独自の音楽観、真なる個性を持っているからこそ評価を受けているのだと思います。そういった方々に少しでも近づけるよう、今回の結果に驕らずにより精進を重ねていきたいと思います。

最後になりましたが、今回の本選会の関係者の方々、そして聴きに来て頂いた皆様に心から御礼申し上げます。

 

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