福岡県出身。フルートを武田又彦、金昌国、細川順三の各氏に師事。東京芸術大学在学中に東京芸大管弦楽研究部とユン・イサンのフルートコンチェルトを共演。東京芸術大学を中退後、フルート奏者として新しい音楽に携わるようになる。
1993年ピアニスト大井浩明との「Duo Dogen」で、日本現代音楽協会主催「競楽II」にて第1位、同時に朝日現代音楽賞、フォルテミュージック特別賞を受賞。1994年ダルムシュタット夏期現代音楽週間で奨励賞、1997年アリオン音楽賞奨励賞、出光音楽賞受賞、同じく97年に発足した「アンサンブルノマド」の創立メンバーとなる。1999年東京オペラシティ主宰のソロコンサートシリーズ「B→C」で作曲家福井知子とのコラボレーション企画、同年「東京の夏」音楽祭にて作曲家川島素晴とのコラボレーション。2002年には初のアルバム”blower”をジパングプロダクツからリリース。2004年二枚目の”不在の花”を同レーベルからリリース。2009年東京芸大時代から無数のコラボレーションをくり返し行って来た作曲家中川統雄と共同プロデュースする「Cockroach Eater」名義で初めてのアルバム”Perfect World”をリリース。同世代作曲家達とのコラボレーションや実験的な試みを多く手掛けた、90年代と2000年代の活動から、徐々に創作と演奏の二本柱を目指すようになり2011年、初めて自作品のみの演奏会「木ノ脇道元作品演奏会」を行い、作曲家としての存在感を示す。2013年には松井久子監督のドキュメンタリー映画「何を怖れる」で音楽監督として、作編曲、演奏の両方で映画に携わった。同年Cockroach Eater 2nd Album「Crazy Days」リリース。2016年、レーベルゲートよりクラシックの無伴奏フルート曲集「The organic space」配信。2017年、津村禮次郎、森山開次らと佐渡、小金井公園の薪能の創作ダンスチームで作曲と演奏を担当する。
現在、東京芸術大学非常勤講師、神奈川県立弥栄高校非常勤講師、ムラマツフルートレッスンセンター講師。
演奏家としてはアンサンブルノマドメンバー、また株式会社シャングリラの登録アーチストとしてスタジオワークも行う。
kinowakidogen.com
埼⽟県⽣まれ。⾰新的な演奏アプローチで知られている打楽器奏者・パフォーマーであり、現在はスイス・バーゼルを拠点に活動し、語りや動き、視覚的要素などと楽器の⾰新を融合させたシアター⾳楽や鍵盤楽器の新しい表現を中⼼に、視覚・聴覚・⾔葉を取り⼊れた学際的なアプローチで、驚きと発⾒に満ちた⾳楽体験を創造情熱を注いでいる。彼の⾳楽は、物語性のある表現と楽器の⾰新を融合させ、常に芸術表現の境界を押し広げている。
武蔵野⾳楽⼤学ヴィルトゥオーゾ学科を卒業後、バーゼル⾳楽院にて修⼠課程およびソリスト課程を最⾼成績で修了した。これまでに数々の国際的な賞を受賞しており、2011年にはマリンバ奏者として初めて Yamaha ⾳楽⽀援制度奨学⾦を獲得。2018年の第13回済州国際⾦管・打楽器コンクールでは第3位を受賞し、さらにスイス・パーカッションコンクールで1位、南カリフォルニア・マリンバコンクールで3位を獲得している。 ソリストとして、武蔵野室内アンサンブル、済州交響楽団、バーゼル交響楽団、バーゼル・チェンバーアカデミーなどと共演。これまでに Zeiträume Basel(スイス)、Impuls Festival(オーストリア)、ダルムシュタット夏季現代⾳楽講習会(ドイツ)、Nordic Percussion Festival(ノルウェー)といった国際的な⾳楽祭に出演している。 また、ジョルジュ・アペルギス、レベッカ・サウンダース、ハインツ・ホリガー、藤倉⼤、カローラ・バウックホルトなど、現代を代表する作曲家たちと積極的にコラボレーションを⾏ってきた。また同世代とのコラボレーションも積極的に⾏う。2018年には藤倉⼤の「Goldkäfer」をバーゼル劇場にて初演、2021年にはダルムシュタット夏季現代⾳楽講習会でレベッカ・サウンダースの「Dust III」を演奏した。 彼のレパートリーは、クラシックや現代⾳楽から実験的・学際的な作品まで幅広く、ソロ活動に加え、バーゼル・シンフォニエッタ、Swiss Chamber Soloists などのアンサンブルでも定期的に演奏を⾏っている。 さらに、バーゼル在住の打楽器奏者Yi-Chen Tsai とともに Benton Duo を結成し、⾳楽・⾝体表現・視覚的要素を融合させた独⾃のパフォーマンスを展開している。彼の芸術活動は、尽きることのない探究⼼、物語を語ることへの情熱、そして打楽器の可能性を常に再定義し続ける強い意志によって⽀えられている。