卑弥呼とホームズのヴァイオリン事件簿〜第4回「ついに会えたね!ホームズ」原田真帆

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こんにちは、ヴァイオリン弾きの原田真帆です。
『卑弥呼とホームズのヴァイオリン事件簿』第4回です。

 

ついに会えたね! ホームズ

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というわけでロンドンにやってきました。
まだ住み始めたばかりですが、少しずつ慣れてきました。名物・赤い2階建てバスに乗って通学しております。
暮らしてみると、これまで抱いてきたイメージが変わることも多々あり、日々発見や驚きに囲われているところです。
そこで今回のコラムでは、住んで1か月のフレッシュ留学生の目から見える、ロンドンの街の様子を記してみたいと思います。

 

バスは乗りやすい

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ロンドンといえば地下鉄、そして2階建てバス。あのバスは日常的に走っていて、なんと24時間運行。交通網が張り巡らされているイメージの大都市ですが、着いてみてまず思ったのが、そういえば東京って地上にも地下にも電車がたくさんあるなぁ、ということ。そう、地上ではあまり電車の姿が見られないのです。乗り鉄としては、鉄道の姿も見たいところ。ロンドンの中心部を少し離れるときは地上の路線があります。

わたくし日本では「バスが苦手」と公言しています。バスって地域ごとの慣習がくっきりしていて、前から乗るのか後ろから乗るのか、料金はいつ払うのか、乗ってみないとわからないので、新参者には厳しい環境です。しかし、ロンドンでは好んでバスに乗っています。市内一律料金で、しかも支払いはロンドン版のSuica「Oyster」カードをタッチすればよいので、乗りやすいのです。

加えて気づいたのが、自分は車窓の移り変わりを見るのが好きだから乗り鉄かもしれない、ということ。その点、地下鉄よりはバスの方が自分に合っています。しかもロンドンのバスがおもしろいのは、地下鉄と同じくらいの時間で目的地に着いたり、あるいはバスの方が早く着いたり。地下鉄の空白をバスの路線がうまく埋めているのです。

お寿司が大人気

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ロンドンでは「SUSHI」が大人気。地下鉄の駅ひとつごとに店舗があるレベルで、チェーン店が分布。しかもチェーン店は3種類は確認しています(ちなみに地下鉄の駅間の距離は、東京にとても似ていますよ)。またスーパーのお惣菜コーナーにも必ず「SUSHI」が並んでいます。どんな感じなのか気になるので、ぜひ食べてみようと思うのですが…まだ挑戦していません。

思っていたよりおいしい

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というわけで「ロンドン寿司」はまだ食べていませんが、ロンドンの食がイメージしていたより断然おいしいので、嬉しい驚きです!

今わたしが住まっている寮では朝食と夕食が出ます。朝食はいわゆるイングリッシュブレックファーストのメニューである、目玉焼きやソーセージ、ベーコンや焼きトマトなど。夕食は毎日メニューが変わり、メインデッシュは2種類から選べます。

食に関しては、友人にかなり哀れに思われてイギリスに渡ったのですが、その予想を裏切る献立の数々。寮での食事は毎食写真をTwitterに投稿していて、友人の間では「イギリスおいしそう」と評判です。気になる方は、Twitterでハッシュタグ「#とりあえずイギリスの夕ご飯見とく」または「#イングリッシュ朝食見とく」を調べてみてください! これまでわたしがアップした食事を全て見られます。

イギリス人は働きもの

日本人は働きすぎだ、残業しすぎだ、有給少なすぎだ、とよく言われていますね。ロンドンの街を見ていると確かにそう思ういます。夕方のロンドンは、サクサク帰宅して最寄駅のバーでビールを引っ掛けるサラリーマンで溢れています。スーパーも日曜日はお昼から。無理をしない感じに、ユーザーとしてはかえって安心します。

とはいえ、24時間開いているミニスーパーもあれば、早朝には街中に清掃員の方が現れます。何よりイギリス人はメールの返信が早いこと早いこと。日本よりもメールが浸透していて、日本ではお客さまセンターに問い合わせる時は電話のイメージですが、イギリスも電話こそあれ、メールのレスポンスもえらい早いのです。学校の教授や教務へも、直接質問するよりとりあえずメールでコンタクトを取った方が早い…という不思議。ただ英語が自由自在に扱えない身としては、回答を文章でもらえるのは本当に助かります!

ロンドン流の新歓がすごい

9月は新学期シーズンということで、大学生向けの新歓(新入生歓迎会)の案内が激しいです。学校では、生徒会のような団体がクイズ大会からパブでの飲み会からテムズ川クルーズまで手配! テムズ川クルーズはどこの学校も定番のようで、船の上でディスコパーティーが開かれます。

また各地の寮にも自治会というか生徒会というか、、、イベント実行委員会のような組織があり、ワインパーティーからパジャマパーティー、FREE PIZZA(ピザ無料)で親睦会が開かれています。わたしの寮ではオリンピックまでやていましたが、スポーツは苦手なので行きませんでした。

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そしてちょうど今、部屋にチラシがたくさん入ってきました。街の飲み屋さんでも、新入生割引をたくさん行っているようです。郵便は玄関の共通スペースに届くため、部屋のドアにはポストがありません。ゆえに、寮の中のお便りはドアの下の隙間から放り込まれます。。。

さて、まったく現代音楽と関係のない内容になってしまった今回のコラムを書いている今日というこの日、実はさっそく新しい学校での現代音楽の授業に紛れ込んできました! 次回のコラムでは、ロンドンの現代音楽の授業についてレポートしたいと思います。どうぞお楽しみに!

 

 

maho_harada文・絵:原田真帆
栃木県出身。3歳からヴァイオリンを始める。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、同大学音楽学部器楽科卒業、同声会賞を受賞。第12回大阪国際音楽コンクール弦楽器部門Age-H第1位。第10回現代音楽演奏コンクール“競楽X”審査委員特別奨励賞。現代音楽にも意欲的に取り組み、様々な新曲初演を務める。オーケストラ・トリプティークのメンバー。これまでに萩原かおり、佐々木美子、山﨑貴子、小川有紀子、澤和樹、ジェラール・プーレ、小林美恵の各氏に師事。