現音について

1930年「自由で新しい表現を広めよう」と【新興作曲家連盟】が発足してから、既に70年に及ぶ歴史を積み上げています。その間、ISCM(国際現代音楽協会)に加盟し、その日本支部として国際的な役割も担うようになり、名称も現在の【日本現代音楽協会】となりました。

そして、今日に至るまで様々な曲が発表され、その多くは国内外で高い評価を受けました。近年、アジアの音楽が世界的に注目を浴びていますが、私達日本現代音楽協会もその一画を担っています。事実、ISCMの国際審査会では、ほぼ毎年複数の会員作品が入選を果たし、世界各地の音楽祭で演奏され、高い評価を得ています。

現在の事業は下記の通り、多岐に渡って展開しています。これらは、会員維持会友の皆様からの会費を基礎として運営され、文化庁や多くの音楽芸術財団の恒常的な支援もいただいております。

事業のご案内

>> 現音・秋の音楽展

現音の会員は全て作品発表の実績をもつ作曲家です。入会希望者に対しては作曲家としての実績を重視した厳しい審査を行っています。「秋の音楽展」は、こうして選び抜かれた会員が自由に作品を発表する場です。自由出品の精神にしたがって、グループ参加や個展、一人の企画者による一夜の構成など、企画面での自主性も尊重しています。

1984年度からは、この一夜を借りて「現音作曲新人賞」の候補作品を演奏し、受賞者を決定しています。自由出品制の特色として、様々な傾向の作品が演奏されますので、日本作曲界の状況が直裁に反映する音楽展です。

>> 現代の音楽展

 ●オーケストラ作品の夕べ

1965年に文化庁の支援を受けられるようになってから日本人オーケストラ作品による演奏会を長年に渡り積極的に続けてきました。上演曲は全会員から出された自薦他薦の上演希望曲のスコアを委員会が検討・選定し一夜のプログラムを構成します。オーケストラには通例を上回る練習と完全な全曲通しの会場練習をお願いしています。この催しを通じてオーケストラの協力関係や交流を密にし、日本の作品を多く上演する気運を、演奏家・聴衆とともに高めていくことを希っています。

 ●プロデューサー制による演奏会

会員の選挙によって選ばれた数名の制作者が自由に選んだ作品を演奏します。この場合は会に未加入の作曲家や海外の作品を取り上げることも自由です。一人の作曲家が自分の意思でプログラムを構成しますので、演奏会そのものが一つの表現として成立します。

 ●ISCM“世界音楽の日々”の夕べ

現音は1935年に国際現代音楽協会(ISCM)に加入し、日本支部としての活動を続けてきました。ISCMの音楽会において1937年以降多くの日本人作品が入選しています。ISCM音楽祭(World Music Days)に入選した日本および外国作品を上演するこの会は、日本作品の国際的水準を聴衆に訴えるとともに、不十分ながら支部としての役割を果たし、国際交流の一端を担っております。 また2001年10月には、日本支部である日本現代音楽協会が横浜を舞台にこの音楽祭を主催しました。(詳細はこちら)

>> 現音演奏家シリーズ

一人でも多くの演奏家に日本の作品をレパートリーとしていただき、演奏を度重ねることによって作品が空間の中で育っていくことを希っています。

現状では新人演奏家が自主的に公演しても、聴衆は殆ど知人関係であり、広い聴衆や音楽学者・批評家・作曲家等の参加をみることは極めて稀です。また、実績ある演奏家でさえ個人で現代作品の演奏会を催すことは経済的にも非常に困難です。日本作品と真剣に取り組んでいる演奏家に場を提供し広い聴衆の参加を求め、作曲・演奏・鑑賞という本来の関係のなかからそれぞれの発展を期待しています。曲目の一部に古典作品を加えるなど、さらに広い聴衆の来聴を期待しています。

>> 「現音作曲新人賞」公募

1984年から、新人の音楽的発言を重視し、その道を開くため「現音作曲新人賞」を設けて作品を広く公募しています。資格は現音会員及び新人賞受賞経験者以外であることのほかは一切の制限はありません。審査は、「妥協のない厳選」という主旨から、現音委員会が選ぶ審査員長と審査員長が指名する2名、以上3名の審査員によって行われます。審査員長は将来にわたって再選されませんし、入選作品(本選で演奏された曲)以外は再提出も自由です。

応募作品中譜面審査によって選ばれた新人賞候補作品(数曲以内)を「現音・秋の音楽展」で演奏します。演奏後、特に優秀な作品の提出者(原則として1名)に「現音作曲新人賞」を贈ります。

>> 「朝日現代音楽賞」授与

1991年に日本現代音楽協会創立60周年事業〔東京現代音楽祭〕において“競楽”と題して「現代日本の室内楽(演奏)コンクール」を開催致しました。その第1位入賞者(団体)は「第1回朝日現代音楽賞」を授与され、その後も朝日新聞社より寄託を受け継続事業の一環として「朝日現代音楽賞」の選考・授与を行っています。

基本的に、西暦奇数年に「現代日本の室内楽(演奏)コンクール」の第1位もしくは該当コンクール最高位の成績を得た演奏団体に、西暦偶数年には現代作品の演奏(日本国内で行われたもの)にその年優れた業績を示した演奏家または演奏団体にそれぞれ授与されます。

演奏される曲はいずれも1945年以降に作曲された楽曲を対象。

原則として、「朝日現代音楽賞」を授与した演奏家または演奏団体を授与年あるいはその翌年に協会が主催する一演奏会に単独または主な出演者として招聘し、顕彰しています。

>> 「東京現代音楽祭」継続事業

1991年に日本現代音楽協会創立60周年記念事業「東京現代音楽祭」として開催された事業は、その後も継続事業に組み込まれています。

●競楽(きょうがく)現代日本の室内楽(演奏)コンクール

●吹楽(すいがく)現代日本の吹奏楽

●電楽(でんがく)コンピューター音楽

●童楽(どうがく)子どもの音楽

>> 現音活動全国展開シリーズ

地域的拡大活動の一環として行っている企画。96年4月、大阪すみよし少年少女合唱団との共催で、第1回が実現し、現音会員の作品を含む意欲的なプログラムの実現等の企画協力を行っています。2000年11月28日(木・祝)には第2回として「現音・仙台音楽展II 中川賢一現代ピアノリサイタル」を行ないました。

>> 出版事業

(株)アカデミア・ミュージックの提携で具体化した会員の出版事業は、1984年以来既に30曲が出版されています。

>> 現音の歴史的資料の整備

国立音楽大学付属図書館では、現音からの委託資料を基に「現音史」の編纂を行っています。

>> 協力事業

ブレーン(株)との協力事業で現音会員を中心とした現代音楽のCD制作を行っています。「Good Composers '91」「Good Composers '92」「Good Composers Extra-80年代ピアノ曲-」が既に発売されています。